キングダムが好きすぎて。

キングダムが好きすぎるあまり、自分を落ち着かせるためにまとめました。

キングダム 2巻 「将軍への道」

*ネタバレあり*


キングダム 2 (ヤングジャンプコミックス)

キングダム 2 (ヤングジャンプコミックス)

  • 作者:原 泰久
  • 発売日: 2006/08/18
  • メディア: コミック


実はキングダム、8巻までは借り物として読んでいました。

歴史物系漫画でましてや中華物なんて全く興味の無かったわたしは、ただなんとなく読んでいただけだったのですが、

1,2巻を読み終えたあたりには
「ん?何か引き込まれる。。。」と徐々に気になりだして。

2巻は今後の物語に大きく関わる重要人物がたくさん登場し、
信の将軍への道が明確に示されるという結構重要な巻。
読み返すと色んな発見がありました。


【あらすじ】

昌文君との合流地で、新たな刺客「ムタ」に襲われるも、信の活躍と昌文君の隊の到着で見事勝利をおさめた一行。

政は、今回の反乱における脱出劇が何故失敗に終わったかを改めて昌文君に問いただす。

何故漂が死ななければならなかったのかを知りたい信も聞き入る。

脱出は当初滞りなく進んでいたが、突然昌文君を狙って「秦の怪鳥てん・王騎将軍」が現れた。

王宮内の権利争いや派閥には全く興味がなかったはずの王騎将軍から突然想定外の攻撃を受け、昌文君達は意表を突かれたのだという。

王騎将軍は、
「最近は退屈すぎる。昔のような熱き血潮うずまく戦いがしたい」という理由で、
かつての戦友・昌文君にそれを求め合戦を仕掛けてきたらしい。

そして王騎将軍と激しく打ち合った末に昌文君は崖下へ転落、兵達とはぐれてしまったらしい。

昌文君が崖下へ転落した後、残された兵達は絶望ムード。
誰もが脱出失敗と諦めていた中
副長・壁(へき)は、
漂に「あきらめるな!」と激される。
漂は勇ましく馬に乗り兵を指揮し、単騎で敵軍を突破。
その姿はまさしく"将そのもの"であった、と壁は語る。

かくして脱出劇は失敗に終わったものの、ひとまず政の無事を確認した昌文君や配下達は、涙して喜ぶ。

漂を殺された信は、初めは政の無事ばかり喜ぶ周囲を腹立たしく思うも、
昌文君達にとっての政の価値をひしひしと感じざるを得なかった。

そしてその後直々に昌文君から漂の件の謝罪を受け、壁に聞いた話から漂の凄さを改めて感じ入ることにより、自らの感情に落としどころをつけるのだった。

さて、政と昌文君が合流できたはいいが、王弟の反乱は当然継続中である。

壁は、政の庇護者でもある「呂(りょ)丞相」の軍が遠征先から戻り、援護してくれるのを待つのが賢明だと考えるが、
政と昌文君は、呂丞相は表向きは政の庇護者でもあり一見味方の立場ではあるが、
実際は政亡き後の王座を狙っているという企みを持っているということに気づいていた。

もはや王宮内に味方はいないと判断している政は、一か八かの最後の手段を思いつく。

昌文君との合流地に選んだ現場所は、
400年も前の秦王「穆公(ぼくこう)」の時代に盟が築かれた
"山民族(秦国西方の山間に住む、平地に下りて来ない民族)"
との交流のために作られた場所だという。

穆公亡き後、秦国は一方的に山民族との交流を絶ったが、なんと山民族は400年もの間、穆公との思い出の場所を綺麗に管理してくれていたのである。

山民族から穆公(秦国)への変わらぬ想いに望みを賭け、山の王に協力を仰ごうと一行は山間に入るが、
険しい山道の途中で脱落者が続出。さらに、山民族達に囲まれてしまう。

山民族の王は、秦王である政のみに会うと言っており、他の者がついてきたら全員殺すと伝者に威嚇されたため、納得した政は1人連れていかれる。

政を救出すべく、信、貂、壁の3人は後を追うが‥‥。


* * *


2巻では信の"本当の意味での"初戦と、昌文君との合流、そして山民族との出会いのシーンが描かれます。

気まぐれに王騎将軍が襲ってこなければ、漂は死なずに済んだのでは?
漂の仇はある意味王騎将軍?
何故このタイミングで邪魔に入ったのか?

派閥には興味がないくせに、王宮の王弟派・竭(けつ)丞相に協力するようなそぶりの王騎将軍。
その割に、1巻ラストではニセ昌文君の生首を竭丞相に差し出し、昌文君を殺したと騙しているし…。
何がしたいのか?とモヤモヤするのですが、

200ページで、
🔴王騎:「いよいよ弱王のいない所で事が動き出しましたねェ」

「こうなってくると舞台に返り咲くのは至難の業ですよォ」

〜王騎の回想〜
🔴王騎回想の中での昌文君:「政様は昭王(しょうおう)を超えるぞっ」

🔴回想の中での王騎:「!!」(昌文君の首をはねるのを止める)
〜回想終了〜

🔴王騎:「…嬴政…いわくつきの生まれの不運の王」
「"戦神"とまで言われたあの昭王をどう超えるというのか 見せて頂きたいものですねェ」


とあり、何やら王騎将軍なりに思うところはあるようす。


そして2巻では副官(副長)・壁登場!
坊ちゃん育ちの士官だけど、初めからほんとにいいヤツです。
漂の最後の勇姿についても話してくれたし。
険しい山道でも根性みせてついてきたし。
壁は序盤からずっと好きなキャラだなぁ。


【信の"将軍への道"について】

幼き頃から漂とともに、「天下の大将軍になる」という野望を抱き続けてきた信。
将軍になるために成すべきことは、今までは全て漂が道を示してくれていた。
漂が死んだ今、信はどうすれば将軍になれるのかという素朴な疑問を政にぶつけます。

●将軍になるためには、戦場に出て他に負けぬ武功をあげ続け、階級を上げねばならない。

●戦場に出ることができる(徴兵される)のは、戸籍登録され、一定の財を持つ家の者のみ。

●家も財も持たない下僕の身の信は、そもそも戦場にも行くことができない。


徴兵の仕組みも知らずに大望を抱いていた信に対し、昌文君は呆れ、壁は慰めます。
当の信は、

🔴「じゃあ政が玉座を取り戻した暁には
俺は土地をもらって 家を建ててもらって
財をもらえばいいんだな!!
ついでに下僕って身分も抹消してもらおー」

と言い放って。笑

呆れ果てる周囲だが、政は
🔴「…そういうことだ」

と答えるのでした。


信が将軍になるために、結果的に漂がくれた大チャンス。

死しても2人はつながっている、大きな渦の中にいる信と亡き漂に、ちょっと胸が熱くなります。

さて、3巻はいよいよ山民族とのからみ。
今後の命運を分ける重要な場面となってゆきます。

【メモ】
⭕呂丞相、後姿登場。

⭕壁、初登場。

⭕貂、料理上手が発覚。

⭕貂、ムタより吹き矢の武器をゲット。
吹き矢は越の勇・ベッサ族に先祖から伝わった。

⭕山民族現る。