キングダムが好きすぎて。

キングダムが好きすぎるあまり、自分を落ち着かせるためにまとめました。

キングダム 56巻

 *ネタバレあり*

キングダム 56 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)

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いよいよ最終決戦の日、

朱海平原15日目が開戦しました。

 

54巻で起こった鄴の兵糧焼き事件が

55巻で李牧の耳に届いて、

初めて李牧の表情に動きが出た気がします。

 

王翦の出方も気になりますが、

急遽李牧軍横撃の任をまかされた飛信隊、

どこまで突っ込んでいけるか気になる!

 

それでは、あらすじから追っていきたいと思います。

 

 

【あらすじ】

鄴からの伝者より、鄴の食糧が焼き払われ、陥落間近であるとの急報を受けた李牧。

 

鄴城主からは今すぐに朱海平原の戦を解いて鄴へ向かい、桓騎軍を討って欲しいとの要請があるも、

李牧は鄴城主が賢人であることを鑑み、

陥落までの猶予はあと2日あると算段する。

 

2日で鄴に行き桓騎軍を討つためには

この1日で王翦を討つことが必須となり、李牧は急遽攻めに特化した陣形の変更に取り掛かる。

 

李牧は自身が滅多に使わない攻撃布陣を敷き、

王翦軍と真っ向から攻め合う態勢に入る。

 

一方、突然攻撃の陣形へと変化させてきた李牧軍の動きに対し、

王翦もその意図を読み取り全面攻撃の陣形へと移る。

 

王翦軍第3将・田里弥は、

1万を率いて李牧直下兵・共伯(こうはく)1万との攻め合いになるが、

田里弥の戦術は共伯に一切通用せず、むしろ裏目に出続け、苦戦を強いられていた。

 

王翦は、第4将・倉央に李牧兵の戦術に対して探りを入れさせると、

自らは1万の兵を率いて李牧直下兵・雷伯(らいはく)1万の真正面へと前進させた。

 

王翦は、陣形展開もせずにただ前進を続け、正面からぶつかるという単純な攻めを行う。

 

王翦のあまりに単純すぎる攻め方に対し、

周囲は訝しむばかりであったが、

対する雷伯は王翦が李牧の編み出した戦術を見抜いたことに気付く。

 

王翦は、李牧がかつて麃公と戦った一戦から本能型の戦いの仕組みを読み解いて自軍へ叩き込み、

本来自身が持つ知略本能を合わせ持つ軍を作り上げたのだと察していた。

 

王翦はそれをふまえ、

自身も本能型の武将のように感覚的に

軍の戦いでの起こり

を捉え、敵兵の表情や集団の重心などから

その動きを読み取り、雷伯軍へ対応していたのである。

 

雷伯は、このままでは単に五分五分の戦いになってしまうと危惧し、

戦術を使って王翦軍を攻め始める。

しかし王翦はこの雷伯の戦術の起こりを読み解き、雷伯軍の動きに合わせて返し技で対応し続け、雷伯軍を圧倒しつつあった。

 

そのままの勢いで一気に中央を突破してくるかのようにみえた王翦軍だったが、

突然左側の戦場である田里弥軍の方向へと転進し、強引に合流する。

 

この王翦の行動に、李牧をはじめ趙軍は意図を図りかねていたが、

王翦は転進しながらも着実に指示を出し続け、

混戦の中でいつのまにか自軍の陣形をほぼ完成させてしまっていた。

 

王翦が定位置に入れば陣形が完成するというところまで仕上がった時、

王翦は大将の自身自ら前に出て、暗に李牧を誘う。

 

敵味方共に固唾を飲んで状況を見守る中、

李牧も前へ出て、王翦と対峙する。

 

王翦は李牧に対し、

 

鄴は間もなく落ちる。

唯一の趙国の重しとなっている李牧が消えれば、馬鹿な現王の支配下では間違いなく趙は亡びる。

李牧の才覚を生かすためにも、

自分と組み、力を貸すならば

2人で全く新しい最強の国を作ることが出来る。

 

と話し、自分と一緒に来るように誘う。

 

しかし李牧は、

 

あなたは国を亡ぼすことはできても

国を生み出すことはできない人間である

 

と言い、

 

あなたはおそらくこの場にいる誰よりも

愚かな人間だ

 

と言い放つ。

 

そして李牧は

報われるとか報われないなどの話ではなく、

大義

のためにどんな苦境でも全てをかけて戦うのだ、

 

王翦に話す。

 

王翦は、

必ず後悔するぞと言い残し、

李牧を殺せとの号令をかける。

 

この号令により、両軍が一気に乱戦となり、

大将2人はそれぞれ後方に下がるのだった。

 

 

 

 

一方、朱海平原では、王賁が尭雲と対峙していた。

 

王賁は尭雲に受けた傷が完治しておらず、

心臓が止まりかけるほどの満身創痍の体で復帰していた。

 

尭雲は、王賁との対戦前に

中華のうねり

についての話を聞かせる。

 

中華統一に向かう特異な王が現れた今の時代は、

中華のうねりが極限に達し、

一つになるのか、そうでないのか

応えを一度出す方向へ向かっているのだ、

と語り、

王賁へ向かって矛を振り上げる。

 

王賁は尭雲の矛を槍で受けるが、

その重みで馬の脚が折れ、重心が下がったまま自らの槍で尭雲を貫き、

尭雲を討つことに成功。

 

尭雲を討たれ激昂した尭雲兵が王賁を狙うが、そこに追いついた信が割って入り、

王賁を援護した。

 

尭雲は信が現れたことを察し、

死ぬ前に2人へ向けて藺相如からの伝言があると告げる。

 

「お前達が本当に中華を一つにする刃たらんと願うのならば

胸に深く刻んでおけ

何があろうと必ず振り上げた刃は

必ず最後まで振り下ろせ」

 

2人に伝えた後、

尭雲はまもなく息を引き取るのだった。

 

 

 

 

その頃、王翦中央軍と李牧中央軍は

互角の戦いを繰り広げていた。

 

しかし信たち右翼軍が趙左翼を突破した今、

王翦軍に勢いが出始める。

 

王翦軍が李牧本陣まであと少しというところまで迫った時、龐諼が現れる。

 

龐諼は李牧を探していた。

龐諼は、

答え

をもらいに来たと李牧に言う。

 

李牧は

求める答えを今持っているのは

龐諼自身も気づいているはずの

別の人間である、と答え、

今日のこの日が初めて会った刻に

かわした約束を果たす日だ、

と答える。

 

その頃信たちは亜光軍・亜花綿の援軍が入り、勢いが加速し始めていた。

 

対する金毛軍を押し込み、ついに突破した先には、

すぐ眼前に李牧中央軍があった。

 

信たち秦右翼は、李牧中央軍の真横に突き抜けたことにより、

ついに必勝戦略とされる挟撃に成功したのである。

 

 

信たちが李牧中央軍へ急襲をかけていた頃、

押される趙軍の中で

李牧の指示を受けた傅抵は、ある動きを見せていたーーー。

 

 

 

*  *  *

 

 

 

開戦してから15日目、鄴からの報せを聞いてからの李牧に初めて変化が見られました!

 

イナゴ作戦で鄴に国民を集め、どさくさにまぎれて間者を忍ばせておき、

満を持して兵糧を焼き払うことにより

城に押し込まれた国民同士の混乱と暴動を誘い、城を落とす‥‥

 

「列尾を越える時

あの時描いた勝機がようやく形を成して浮かび上がった」

と語った王翦勝機47巻の時点で全部思いついていたなんて‥‥!

 

王翦の言うように、李牧が趙王に謁見して

邯鄲から兵を出してほしいと頼んだ時に

もし趙王が出していたら‥‥

きっと趙は鄴を守れていただろうし、

そもそもそんな王であったならば王翦は踏み込まなかったでしょう。

 

兵を出さないくせに、鄴がもし取られたら李牧を切り刻む上に従者の一党もろとも皆殺しにしてやる、

とのたまった趙王。

本当に、こんなこと言われて李牧が何が何でも負けられない気持ち、理解できます。

自分についてきてくれてるカイネたちをそんな目にあわせる訳にはいかないですよ。

 

 

鄴の兵糧焼き事件の報せ以後、一見冷静さを保っているように見える李牧なのですが、

それ以後確実に変化がみられます。

 

王翦と一対一で話すために対峙したとき、

信たちが趙左翼を突破してきた姿を目にしたとき、

静かに目を閉じて何かを深く考えているかのような表情を見せました。

 

王翦に手を組めと誘われた時、

(まさかの王翦必殺ヘッドハンティング出たーっ!!)

愚王の下ではその才覚も報われず虚しいだけだ、と言う王翦の言葉に、

聞いていたカイネを含めて事実思うところは色々とあったのだと思いますが、

李牧は王翦をきっぱりと否定しました。

 

あなたは国を亡ぼせても、国を生み出すことはできない。

あなたは恐らく誰よりも愚かな人間だ。

 

李牧、結構キツイこと言いました。

 

李牧は報われるとか報われないとかじゃなくて、大義のために全てをかけて戦うのだ

とはっきり答えます。

 

どんな苦境でも全てをかけて戦う」

ってところで、わざわざルビがふってあって強調していたのは、

もしかしたら李牧はもう今が相当ヤバい状況だってことが分かってる、

って意味なのかなぁ。

 

なんか、56巻の李牧は、目の奥に覚悟を感じるのですよ。

 

そして王翦はさんざん言われてあっさり李牧をあきらめ、

「殺せ」

の号令をかけ、一気に乱戦へ。

 

 

そこはひとまず置いといて‥‥

王賁、尭雲を討ち取りましたね。

 

王賁の心臓の「ドググ」音、

止まりかけてる音だったなんて!

王賁がそれを自覚してることに関してはどんだけやねん!って突っ込みたくなりましたが、笑

王賁もひとまずちゃんと報われて良かった。とりあえず、戦が落ち着いたらうちの羌瘣ちゃんにお礼言っとこか。

 

時代を超えて藺相如の伝言を伝えた尭雲が散り、いよいよ佳境です!

 

そんな時に新キャラ出てきましたね。

王翦軍第4将である倉央の女・兼副官の糸凌(しりょう)

 

王翦の攻め方気になるし、尭雲まだ片付いてないし、信たちもどうなったのか気になりまくってるタイミングでいきなり登場してきて

まあまあ長い尺をとっていたので、

他が気になってヤキモキしていたわたしは

この人キライになってしまいました。笑

(でも裏表紙のカラーを見たら、結構美人だった。)

 

余談ですが、かなりの巨体な糸凌さんですが

趙軍が糸凌さんの攻撃を遠目で見て、

なんだあの大男は‥‥とか言った時、

カイネがすかさず

「違う あれは大女だ」

って見抜いていたところ、さりげにウケました。

所作で分かるだろって。笑

さすがカイネ、過去に男の子のフリしていたちび貂を女だと見抜いただけあります。

 

わたしはこういうどうでもいいところ(スミマセン)にキャラの一貫性を出してくる原先生が大好きです。笑

 

 

さて、尭雲を討ち取った後

信たちは李牧中央軍を目掛けて趙軍金毛たちをブチ抜いてゆきます。

段茶大将代理が援軍として送り込んでくれた

亜花錦がかなりいい仕事をしてくれましたね。

亜花錦の段茶へのイジリは

ちょっとだけ騰と録嗚未の関係を思い出しました。

 

いよいよ信が金毛軍を突破して、王翦軍との挟撃の態勢に入ります!

 

これはつまり、信たちが“抜けてくる”ことを見越していた王翦の読みが、

李牧を上回ったということになりますよね!

 

李牧に迫りくる秦軍、いよいよな感じになってきてカイネたちは必死に防衛しますが、

 

李牧から何やら指令をうけたらしい傅抵は

 

「やっぱこえーぞ あの人は」

 

と言ってどこかに向かいます。

 

この傅抵の言葉の意味、めちゃくちゃ気になる!

 

自分が死ぬかも、って覚悟してるし

李牧もその危険を承知で傅抵に頼んだということは‥‥

 

一体なに?!

 

そして龐諼、"答え"を求めて信を探す?!

 

てことは次の巻でもこの戦に決着はつかなそうですが、

本当に気になりすぎて待ちきれない!

 

57巻へ続きます!

 

 

【メモ】

⭕️藺相如の予言。

1つめ:争いにうんざりしている中華は一つになりたがっている。

願わくば一つに。

もしそれが他の国によって成されようとする場合、その敵に出会った時は全てをかけてその敵を殺すべし。

その時背負うもの全てをぶつけて敵を打ち砕くべし。

 

2つめ:中華を統べる刃となる敵を止めることが叶わなかった時、その敵に対しての助言がある。

「中華を一つにする刃たらんと願うのならば

何があろうと振り上げた刃は必ず最後まで振り下ろせ」

 

⭕️段茶大将代理、娘が5人いる。

 

⭕️おまけマンガ「識と礼」

お久しぶりのふたりです。

幽連の死がついにバレて、次の祭が行われることに。

子犬を飼いたい礼、どうなるのかな。