キングダムが好きすぎて。

キングダムが好きすぎるあまり、自分を落ち着かせるためにまとめました。

キングダム 62巻

*ネタバレあり*

今巻の表紙は桓騎。

 

単独キャラ表紙は迫力があってやっぱり好きですね。

 

さまざまなことが動きはじめる62巻です。

 

 

【あらすじ】

""で生き残り、蚩尤となった羌礼。

は、同族同士で姉妹のように育った羌礼と羌識が""の最後まで生き残り、

最終的に羌礼が羌識を殺めたのであろうと察していた。

羌識を自らの手で殺めたことにより深い闇に堕ちてしまった羌礼を救けるため、

瘣は羌礼の求めるままに一騎討ちの場を設ける。

 

瘣の回復を待った3日後、2人の決闘が始まった。

瘣を殺そうと本気で斬りかかる羌礼に対し、羌瘣は打ち合いながら""で起こったことを羌礼から聞き出す。

が予想していた通り、羌礼が""で最後に殺めた相手はやはり羌識であった。

 

 

 

 

羌識は、祭が行われると決まった時から

羌礼に対して「今日から敵同士」であるときっぱり宣言していた。

2人は掟に従い、同族同士であっても正々堂々と祭に挑むと誓い、その日を迎えた。

 

祭当日。

互いに離れた場所に立ち祭を開始したが、

結局最終的に生き残ったのは羌礼と羌識の2人であった。

意識が朦朧とする中であっても互いの存在に気づき合う2人。

戸惑う隙を与えないうちに、先に殺気を放ったのは羌識だった。

 

反射的に剣を出す羌礼だったが、それよりも早く反応していたのは羌識の方であった。

しかし羌識は剣を止め、かわりに羌礼の剣が羌識の心臓を貫いてしまう。

 

 

 

 

 

 

祭の顛末を羌瘣に話しながら、

羌識を殺めた時の手の感触や脳裏に焼き付いた羌識の表情を思い出し、絶望と焦燥に駆られた羌礼は激しく羌瘣に襲いかかる。

 

本物の蚩尤となるために供物となった羌識の命を糧にして"闇の神"として進んでいくと宣言する羌礼に対し、

瘣は

「闇の先に道などない」と説く。

 

瘣には、実の妹を殺めて蚩尤となり人格が崩壊した前蚩尤・幽連と羌礼が同じ道を進んでいるように見えていた。

 

瘣は、

暗闇の淵から戻ってこそ蚩尤としての本当の強さを得るはずだと諭し、羌礼に羌識の最期を思い出すように訴えかける。

 

蓋をしていた記憶を呼び起こす羌礼。

実際のところ羌識は、

覚悟ができていなかったのは自分の方だったと羌礼に詫びていた。

そして残される羌礼を想い、

最期の言葉として

「自分の分まで精一杯生きてほしい」

と告げていたのであった。

 

羌識の自分への想いや託された未来に気づき、

自らが羌識へ伝えられなかった想いへの後悔と受け入れられなかった感情に向き合うことができた羌礼は、戦いの後飛信隊の隊員たちに数々の非礼を詫びて回る。

 

信は、

次に軍律違反を犯したら追い出すことを条件にし、今後は隊員たちと背を支え合うよう厳しく諭す。

羌礼は信の言葉の意味を理解し、正式に飛信隊へ加入することとなるのであった。

 

 

 

 

 

 

始皇13年。

年明けと共に、王宮では

"六大将軍"の復活が発表される。

 

咸陽では、嬴政より新・六大将軍の任命の儀が執り行われていた。

 

第一将:蒙武

第二将:

第三将:王翦

第四将:楊端和

第五将:桓騎

 

と発表され、それぞれに嬴政から直接"黄金の翼""(しるし)"として預けられる。

 

しかし第六将については、現時点で該当する者がおらず

"空席"

とすることが発表された。

 

今後は六将制度が復活したことにより、

各将による

"戦争の自由"

も復活することとなる。

 

つまりは六将の権限により戦争が可能となり、

今後は咸陽本営の確認不要で各将が現場レベルで最速の判断が出来るという利点が生まれるという訳である。

 

反面、内乱の危険性も抱える諸刃の剣ともなる制度であったが、

嬴政はこの六将制度が六国を滅ぼすための最善の手段であり

秦国が中華統一への最終的な舵を切ったということを宣言するものであると告げる。

 

そしてその宣言は、列国に瞬く間に知れ渡ることとなるのであった。

 

 

 

 

新六将となった

王翦・楊端和・桓騎

の三将は、

戦争の自由を得た軍の威力を発揮し

再び趙攻略の侵攻に出る。

 

三将は趙王都・邯鄲の喉元にある

"武城(ぶじょう)""平陽(へいよう)"

という最後の砦といわれる2つの城の攻略を目指しており、王翦軍と桓騎軍の間に待機していた飛信隊は咸陽からの指示を待っていた。

 

同様に待機中であった楽華軍の蒙恬には王翦軍への合流の指示が入るが、

飛信隊にはまだどちらの軍へ配属になるかの伝令が届かず、信は集中できずにいた。

 

一方、信たちよりも先に前線にいる桓騎軍に配属された玉鳳軍は、

攻めに適さない最悪の地形である

"影丘(えいきゅう)"という地の出現により手こずっていた桓騎軍の援護に向かわされていた。

 

影丘の前線では、

"武城""平陽"を背に全体の指揮を執る軍総司令・扈輒率いる本軍・15万が出陣し、総勢24万もの趙軍勢対8万の桓騎軍との戦いの火蓋が切って落とされた。

 

当然のごとく、桓騎軍からは大量の死人が続出。桓騎軍は文字通りの大苦戦を強いられていたが、

それでも桓騎は前進の指示を出し続ける。

 

明らかに不利な地形の影丘を狙い続ける桓騎に対し、

巻き込まれた形の玉鳳軍は作戦が無謀すぎるとし、関常は策の練り直しを提言する。

 

しかし桓騎軍参謀・摩論は、桓騎からの前進の伝令を受け入れるよう提言を却下。

これまでにも軍部が理解できぬ戦い方で勝ち続けてきた実績のある桓騎の命令に従うよう、王賁に対し語気を強めるのであった。

 

影丘を抜き、"平陽"を攻略するという桓騎の無謀ともいえる作戦は結局強行されることとなり、

桓騎はさらに前進の指示を出す。

 

 

 

 

桓騎軍対扈輒軍の戦いは8日を過ぎ、

王翦軍や飛信隊のもとに届く情報も苦戦の報ばかりであった。

 

負け戦としか思えない内容に、蒙恬をはじめ各所の秦軍は桓騎の考えを推しはかりかねていたが、

待機させられ続けていた飛信隊へついに桓騎軍から出陣の伝令が入る。

 

信に入った摩論からの伝令は、

絶対に抜かれないと敵が信じている影丘を必ず抜き、扈輒軍をおびやかせとの内容であった。

 

絶対的不利であろう地形の地・影丘に到着した信が見たものは、見渡す限り殲滅させられた秦軍の死体の海であった。

さらに趙軍によって戦の後処理が行われている場面に出くわし、信たちは間に合わなかったのかと衝撃を受ける。

 

玉鳳も全滅しているかのように見えたが、わずかに息のある場所を見つけた信は玉鳳の救援に向かう。

 

隊が重傷を負った王賁を見つけ何とか救出するが、玉鳳軍はほぼ壊滅状態となっていた。

 

飛信隊がそのままあとを引き継ぐこととなり、必死で策を練る貂だったが、

瀕死の状態の中、王賁は自らが返り討ちに遭った"狩り場"の場所を信たちに伝えるべく飛信隊の軍議の席にあらわれる。

 

貂がわずかな攻略の糸口と考えていた場所は、実際のところ趙軍により用意周到に準備されていた"狩り場"であった。

玉鳳も同じように考え、そこで甚大な被害を被ってしまったのである。

 

玉鳳の奮戦から得た情報と数々の犠牲を背負い、信たちは影丘攻略へと出陣するーーー。

 

 

 

* * *

 

 

 

まずは前巻から続いた礼と識の""での話が落ち着きました。

 

飛信隊を掻き乱し手が付けられないありさまの礼でしたが、

識の想いに気づいてやっと現実を認めることができましたね。

 

現実を認めて自分と向き合うことでしか前には進めない。

礼もめちゃくちゃつらかったことでしょうが、

闇堕ちせずに"戻ってくる"ことができました。

 

そしてみんなに謝って、信にゲンコツくらって、正式に飛信隊加入です!

 

この礼の存在。

信と羌の関係性のテコ入れとなり、

やっとこさこの2人の関係性が動き出しましたね‥‥!!

 

今巻は、ここに感想の大部分の時間をさかずにはいられません!笑

 

まずはいきなりの礼のぶっこみ案件。

 

信が羌瘣に禁術の件を問いただそうと血相かえて天幕にやってきた時、

 

ハァ?隊長のことが好きだからやったのに決まっておろーが?とアッサリ礼に言われてて笑いました。

そりゃそーだわ。笑

 

いきなり想いをバラされ、恥ずかしすぎてどうしていいか分からなくなった羌瘣は一旦、

 

「ちっ 違う!」

 

と否定してしまいます。笑

 

しかしながらキョトンとした礼に

違うのか?

と言われて

 

「‥‥いや 違わない」

 

と結局認めてしまう羌瘣ちゃん。

 

す、好きィ。。。

 

ついでに例の

"瘣の寿命がどうなったか"

の件に触れられましたが、

正直、ここの部分は謎設定でした。

 

"もともと羌瘣は特別に寿命が長かったから他の普通の人間とちょうど同じくらいの長さになった"

 

だなんてちょっとご都合主義な感も(スミマセン)

 

象姉から"いいことが2つある"といわれた設定でなぜかわざわざひとつを忘れたことも

原先生のことだからうやむやにせずこの先必ず回収されることかと思います。

おそらく信とのことだろうとは思いますが、いずれ"その時"がきたら羌瘣も思い出すことでしょう。

 

ちょっと個人的に気になる点がひとつ。

いつからか、羌瘣の精神世界的な部分(だったはず?)が現実に死者と交流できているかのような表現になってきているのが気になります。

瘣だけでなく礼も、

「夢で識がよくないことがあるって言ってた」

と話すシーンがありましたが、

いくら"神墜とし"の蚩尤族とはいえ

チート能力が天井知らずになってきているような‥‥

 

夢でみたもの=暗示

 

というよりは本当に死者と話せているような感覚というか。

それはアリなの?

 

そんなモヤっと感を感じつつあります。

 

話は変わりますが、

瘣が信との関係について、

「それ以上のことを望みたくないと思っている」

というところは意外でした。

 

でも

「ここまで無事に来れたのは

二人とも戦いのことだけに集中してきたからだ

それ以外のことに気を使い出したら弱くなる気がする

それはこの戦いの中では致命的なことになりかねない」

との発言を聞き、納得‥‥。

 

鄴攻略戦では、数々の仲間を失いましたからね。

 

好きと認めておきながら、これ以上の関係を望まないと言い、

「私は自分のことはよく分からないけど

信のことはよく分かってるから

大丈夫‥‥」

と告げる羌瘣に、

健気すぎてキュン‥‥。

(余談ですが、これ言われた時の信の表情がすごく好きです。)

 

そう言っておきながら、信に

(戦い以外のことを考えたにしろ)俺たちはずっと強いだろ」

と言われて思わず乙女モードになってしまう羌瘣。

 

こんな感じのことを信にずっと話したいと思ってた、

と礼に打ち明ける羌は素直で可愛かった。

礼は、さしずめ羌瘣の恋バナ要員といったところですね。

 

そういえば以前公式ガイドブックで原先生がおっしゃっていた

"登場させる予定の引っ掻き回し役"

の正体は礼だったということですかね。

 

間違いなく動き始めたここ2人、

原先生もいよいよ信の嫁を決めにかかっています!

果たして2人はどうまとまるのか、心して待ちたいですね。

 

 

‥‥さて、ここからはあらためて大筋の感想です!笑

初っ端から不穏な感じのする戦の幕開けですね。

 

ひとつ大きな動きとして

"六将の復活"

が決定しました。

まさかの6人目は、何と空席。

 

政が六将のためにつくらせた

"黄金の六翼"。

原先生がキングダム連載前に構想を練っていた際の仮タイトルは

"黄金の羽"でした。(公式ガイドブック英傑列記より)

そう考えると六将の6人目はやっぱ信でしょ!

と思えるし思いたい。

 

あと、政が話していた秦国の祖を産んだ女脩(じょしゅう)の卵のエピソードですが、

以前に初期の絵コンテみたいなものが公式ガイドブックに掲載されていました。

原先生もここ(62)で本編に登場させることができ、すごく感慨深かっただろうなぁと思います。

 

そんな記憶も引っ張り出してきたりしているうちに、いよいよ中華統一編という区切りを感じてなんだか気がひきしまります。

 

李牧が鄴陥落の責任を負わされ趙首脳陣から退かされている今、趙にたたみかけたい秦。

 

王翦・楊端和・桓騎の3軍はさっそく六将の権限を使って邯鄲喉元の2城を落とすべく侵攻をはじめましたが、

趙の大将軍・扈輒(こちょう)が大軍率いて防衛にかかり、

何やらあやしい雲行きに‥‥

 

端和様の軍はまだ遠くにいるようで、王翦軍は様子見なところ、

桓騎は前進しまくって味方の兵も死なせまくり。

手を出したらドツボにはまるであろう絶対的不利な地形だと分かっていながらも突っ込んでいく始末。

 

自軍の軍師(摩論)ですら抜けないと読んでいる死地に対して前進をさせ続ける桓騎ですが、

摩論の心配をよそに当の本人は天幕で女体盛り‥‥!(4人はいた)

いつにも増して、何を考えているのか分かりません。

 

巻き込まれた新婚・王賁は苦戦を強いられ、瀕死の状態に追い込まれて大ピンチに。

 

信たちは桓騎軍ご指名でヤバすぎる戦況の中に投入され、全滅寸前の玉鳳を援けに動きます。

 

王賁は無事礼に助け出されましたが、もはや戦える状態ではない様子。

 

信が肩を貸しつつ素直に王賁にお礼を言って、負け戦をひっくり返すべく挑みます!

 

 

 

 

【メモ】

⭕️燕国に、燕丹という太子がいるらしい。

燕丹は政と同じく趙で人質だった時代があり、政とも顔見知りだとか。

 

⭕️王賁、嫁・彩華(さいか)との間に子が誕生する。

 

⭕️瘣、前髪を切る。

(信はそれを見て顔が真っ赤になり、尾平たちにイジられまくる

 

⭕️おまけマンガ

①「おふざけ」

雷土の顔が岩みたいだという黒桜さんと摩論からのフリでリン玉(りんぎょく)が持ってきたおにぎりと間違えて桓騎が雷土の頭を掴むという、桓騎軍のショートコント。笑

 

②「幕にょん」

天幕の中でストレッチしていた羌瘣が、勢い余って天幕ににょーんとなるお話(なんのこっちゃ)