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キングダムが好きすぎて。

キングダムが好きすぎるあまり、自分を落ち着かせるためにまとめました。

キングダム 7巻 「将の才力」

*ネタバレあり*

キングダム 7 (ヤングジャンプコミックス)

キングダム 7 (ヤングジャンプコミックス)


対魏国との大合戦の決着。

呉慶将軍の情念とは。
麃公将軍の戦魂とは。
知将vs猛将。
王騎将軍と、信の出会い。

戦が終わった後は、貂との再会で
ちょっとほっこりなシーンもあり。

ラスト74話では政の「伽」編もあり。で

なかなかに見どころ満載な巻。

では解説&感想いきます。



【あらすじ】
命を賭して宮元を討ち取った縛虎申。
魏軍副将を討ち取った秦軍の喜びも束の間、
魏軍総大将•呉慶大将軍の本陣が全軍で動き出し、信達はまたもや絶体絶命に。

やっとの思いで奪取した丘の地だったが、
隊は丘を手放すことを決意。

信はこのまま丘で戦うと反発するが、
死に際の縛虎申に

「勇猛と無謀は違う
そこをはき違えると何も残さず早く死ぬ」

と諭される。
そして戦果となる宮元の首は、信が受け取ることに。

隊が丘を下りる準備を始めた時、
そこに突如、王騎将軍が現れた。

戦況を近くの丘から観察していた王騎将軍だが、
援軍に来た訳ではないとうそぶく。

王騎の意図は図りかねるも、将軍の力を利用してでも戦局を変えたい壁は、王騎に兵を率いるように願い出るが、
王騎はあくまでも参戦はしないという構え。

その時、丘の下の戦場では、麃公将軍の騎馬隊が魏軍の大軍の中に突撃する。

魏軍の大軍の中に、将軍自らが先頭に立ち突撃するさまはすさまじく、
麃公将軍の爆発的で圧倒的な武力の前に、
魏軍の陣形は吹き飛ばされ、麃公将軍は徐々に呉慶将軍に近づいて行く。

その様子に圧倒される信に、王騎は賭けをしないかと誘う。

軍才は魏国随一と言われた名将•呉慶の「知略」が勝つのか、
野生の直感で戦うような麃公の「本能」が勝つのか。

これは武将としての永遠の題目でもあるという。

軍が大きくなればなるほど、それを率いる将の才力が戦の勝敗を左右するのだ、と。

楽しむかのような王騎将軍に苛立つ生真面目な壁は、麃公将軍の援護へ向かうため、尚鹿隊とともに丘を下りた。

信も王騎将軍に馬を借り、丘下の戦場へと駆け下りる。

秦軍に徐々に責め込まれる呉慶将軍は、コンビの手練れ「朱鬼(しゅき」と「麻鬼(まき)」を放つが、
「麻鬼」は信に、「朱鬼」は麃公将軍に討たれ、
麃公将軍はついに呉慶将軍にたどりつく。

そして将同士の一騎討ち。

武力での一騎討ちでは呉慶に分が悪いと察した魏軍の兵は、呉慶に
「秦兵を皆殺しにして自軍に箝口令をしけば一騎討ちは無かったことにできる」
と耳打ちするが、呉慶は絶対に退かぬと激昂。

呉慶はかつて侵略者に自国を滅ぼされた、小国の王族だったのだ。

国を失うという憂き目に遭っていた呉慶は、
知将と呼ばれる表の顔に反し、
侵略者に対しては絶対に退かないという激情を抱えていた。

麃公将軍は、
将の責務よりも私情を優先させた呉慶には
敗北しかないと言い放ち、
激しく打ち合った後呉慶を討ち取る。


偉大な将を討ち取られた魏軍に反撃の力は残されておらず、
秦軍はこの大将対決をもって勝利をおさめることとなったのだった。


* * *


信、王騎将軍との出会い。

王騎は1巻からちょくちょく出てきていたけど、
信とは初対面です。

あれ?と思って読み返したら、王弟反乱時の王騎登場シーンの時も、
信がバジオウたちと中央の広場に着いた時には
王騎軍は退却した後でちょうどすれ違っておりました。

信の今後を大きく左右する、王騎との出会いは
かなりの重要シーンです。

信は、初対面の王騎に対して、

🔴(何だこいつはーーー!
周りの反応からして敵じゃなさそうだが‥‥
味方って感じもしねェ!
‥‥!?
解からねェ!?
強さも
怖さも
こ‥‥こいつ‥‥
でかすぎて解からねェ!!!)

と、超警戒。

王騎将軍に、昌文君から信の名は聞いていたが、
期待はずれだと言われ、信は憤ります。

🔴信 : 「俺が弱ェって言ってんのか?」

🔴王騎 : 「その通り」

🔴信 : 「んじゃ 試してみっかよオカマ巨人‼」

🔴王騎 : 「ンフフフ(オカマ巨人‥‥)
私に剣を向けた者は一人残らずこの宝刀で
両断されてますが覚悟はありますか?」

🔴信 : 「そんな大物が当たっかよ
俺はメチャクチャ速ェぞ‼」

🔴王騎 :「ンフフ その辺ですよ
勢いが先行してると言いますか
分かってますかァ?」

「あなた さっきからずっと死地に立ってるんですよォ?」
(矛を信の首にあてがう)


こんなやりとりがあり、信も否応なく王騎との力の差を思い知らされます。

そして武将として相反する戦い方をする
「知将•呉慶」と「猛将•麃公」との戦、
どちらが勝つか賭けないか?
と信にふる王騎。

戦の勝敗は、それを率いる将軍の才力にかかっている、戦は結局武将しだいなのだと語る王騎に、

壁は死んでいった兵や縛虎申の死を思い、"戦は結局武将のものだと?俺達だって戦っているんだ!!"と血気さかんに憤怒して麃公将軍の援護に入って行きました。


7巻では、壁のあんちゃん結構見せ場が多いです。

援護に突っ込んでいったあとも、無謀に突撃するのではなく頭を使った戦略をしたり、
兵に的確な指示を出したりして心なしかいつもより顔もキリッとしてカッコいい。笑

でも好きなシーンは、

壁が大軍である魏軍の中に小隊で攻め込むために知恵を働かせて弱そうな兵を狙って進んでいたところ、
強そうな騎馬兵に遭遇して、

「こいつは手強い!!」
と冷や汗をかき身構えた瞬間、
騎馬した信が突然横から現れ、
一瞬で敵の騎馬兵の首を掻っ切った場面。

当の信は
🔴「すげェぜ壁
王騎軍に借りたこの馬っ
飛ぶように早ェ‼」

と平然。

呆気にとられる壁でしたが、
すぐにニヤッと笑い、

🔴壁 : 「ついてこい信!麃公軍をはさみこんでいる左軍に喰らいつくぞ‼」

🔴信 : 「オオ 壁千人将‼」

と兵を率いていく。


‥‥というシーン。(94ページ)

成蟜の反乱の戦いの際も、凄腕の剣士•左慈を前にして腰が引けていた壁の前に、
少年の信が臆せず立ち向かったことで
壁は信に一目置いており、

それと同時に、
己の力の無さを恥じて悔い改め、もっと強く力をつけなければと奮い立ち
いずれ武官の極みである大将軍になってみせる!
と前巻で誓ったところ。

そんな壁でしたが、
やはり肝心なところで先陣をきってくれる信に
「まったくこいつにはかなわんなー」
といった感じでニヤリと笑う、
ここのコマがすごく好きです。


話は戻りまして。
壁のあんちゃん7巻では大活躍な理由として、
王騎に言わせると、

この戦だけでなく、今後の秦国で大王•政が実権を握る力を得るためには、
これまで呂氏派•竭氏(死亡)派の二派しかなかったところに初めて生まれた
「大王直属の昌文君の一派」である新興勢力の力を強大にすることが必須。

かつて武でならした昌文君は、政のために現在文官に転じているため、
これからは武の先頭に立つ、大王一派副官•壁が力をつけぬことには先はないと見越していました。

むむ、確かにね、と納得します。


王騎は目の前の戦だけでなく、もっとずっと先を見ていて、

そしてずっと、政たちの動きを試すように、測るように見続けている。

その行為の意味が何に向かっているのかは
ここではまだ明かされないけれど、

王騎は王騎で自らの牙をとぎながらも、
また再びはばたく時を待っているかのよう。
昭王にかつて言われたとおりに。


改めて読み返すと、王騎には、
信だけでなく、政や自軍の兵にとっても
師のような、父親のような、
そんな存在であるような懐の深さを
感じます。

オネエ口調で誰に対しても敬語というキャラのせいもあるのかもだけど。

一直線に突っ走る信が、縛虎申や王騎の言葉によって少しずつ学んでいっている姿も感慨深いです。



そして後半は麃公vs呉慶の「本能vs知略」戦。

軍配は「本能」の麃公に上がりますが、
数々の兵法を駆使し知略で冷徹な戦を行ってきた呉慶は、
自らの過去の情念を内に秘めたる激情の男でした。
最後に武に走ったその情念を、麃公は敵ながら讃えます。


麃公さんの圧倒的な強さ、かっこいい!

この辺も掘り下げたいところだけど、
終わりがないのでこのへんでやめときます。笑


ラストは、戦が終わって家路につく途中に、
心配して探しにきた貂が信と再会。

悪態をつきながらも、信の無事にこっそり涙する貂。
けなげだねぇ。

信、蓑虫のような格好の貂を
「な?妙なカッコしてるだろ?」
と尾平に見せ、
「ムム たしかに」と言わせてる。笑

ここで尾平と貂って会ってたんだなー。


7巻最終話(74話)、政の"伽"の話は
8巻にそのまま続くので、次にまとめることにします。


【メモ】
⭕羌瘣、敵に「人ではないのか!?」と言わしめる剣技で歩兵達を守る。

⭕信、「天下の大将軍」へのビジュアルが少しだけ見えるようになる。

⭕王騎、千人将の壁のことをあえて「副官•壁」と呼ぶあたり、王騎の興味は政陣営にありそう。

⭕無表情な羌瘣、戦に勝ち生きのびて喜ぶ尾平らを見て、ひそかにフフと微笑む。

⭕巻末、登場人物能力紹介あり。